乗鞍岳雪崩事故現場調査

もうすでに知っている方もいらっしゃる事と思いますが、先日この乗鞍岳の麓、
位ヶ原の斜面にて雪崩事故がありました・・・。 いつも乗鞍岳バックカントリーで
滑っている僕たちも人ごとでは無いので、お店の定休日に雪崩事故の現場の、
雪の積層を調査しに行きました。
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この日は風もなく穏やかな暖かい日で、スキー場上部からツアーコースを登っていくと
ジャケットを着ていると暑くて汗をかいてしまうほどでした。乗鞍岳も穏やかで綺麗でした。

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ツアーコース終了地点の位ヶ原の森林限界に上がると、穂高連峰が美しく見えます。
今年は穂高方面の方も、雪が少ないように見えますが・・・・。いつもなら、ここから
乗鞍岳に向かって登って行くのですが、今日は調査が目的なので、位ヶ原山荘を
目指して行きます・・・。

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雪崩の現場に到着しました・・・・。  この画像は何??・・・という感じなのですが、
これは雪崩の現場の最上部の「破断面」で、この段から下が崩れて雪崩になった
という事になります。 破断した雪の深さは約45~50cmぐらいでしょうか?! 
深い所で80cmもあった!という報告をしているところもあります・・・・。かなりの
大規模な雪崩だったようです。

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こちらは現場の下部です。雪崩た雪がスゴい勢いで堆積したのが分かります。
とても大規模で、実際この現場を見たら、僕達は雪崩事故の恐怖を感じずには
いられませんでした。 斜面の一番上の黒い横線が、上記の「破断面」です。
あそこから斜面全体が崩れていました!スゴく広範囲で雪崩ていて、僕たちは
これまでには、こんなに大きな雪崩を乗鞍岳周辺では、見たことがありません!・・・。

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雪崩た雪の堆積を「デブリ」と呼びます。相当な広範囲の巨大なデブリでした。
こんな大きな雪崩に巻き込まれたら、やはりスキーヤーなんてひとたまりもありません。
みんな、ただ「スゴいな・・・・」というだけで、言葉が思いつきませんでした。

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そして雪を掘って層を見る「ピットチェック」というのをやってみました。斜面の雪を掘って
雪の積層を見て、どこから崩れたのか?、なぜ崩れたのか?、雪質はどうだったのか??
などなどチェックしていきました・・・・。

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事故から2日間経っていましたが、以前として雪の積層はそのままらしくて、積雪層の
上40cmぐらいのとても柔らかい新雪の下には、2月の雨がカチカチに凍りついた
アイスバーンがあり、そのアイスバーンの面で雪崩たという事が容易に分かります。
そして、「ピットチェック」の中で上に積もった新雪にほんのちょっとでもチカラを加えると
すぐに崩れてしまい、非常に雪崩の危険性の高い状態である事が分かりました・・・・・。

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雪崩事故現場の調査の後、位ヶ原山荘に向かって少しだけスキーで滑りましたが、
依然、非常に危険度が高い雪の状態であったので、途中で止まっての撮影は無しなので
スキー滑走の画像は全くありません・・・・。 一緒に行ったAK 君の歩く画像のみです。

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最後に、位ヶ原山荘のご主人MTJ さんに、雪崩事故当時の話を聞かせて頂いて、
今回の事故調査を締めくくりました。本当にお世話になり、どうもありがとうございました。
美味しいコーヒーもごちそうさまでした。

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帰りの登り返しで歩いていて、ふと振り返ると・・・・・、
乗鞍岳の山々は心に沁みるぐらい美しかったです!!・・・・・。 
またこの経験を生かして、事故のないように安全に山スキーを
楽しんでいかなければ・・・と思いました。

この雪崩事故当時の雪の状況について、詳しくお知りになりたい方は、
日本雪崩ネットワークのHPをご覧下さい。
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