瑞牆山、マルチピッチクライミング!(その②)
2015年 09月 08日
憧れだった瑞牆山・十一面岩正面壁のメインルート
「ベルジュエール」のマルチピッチクライミングだ・・・。
ここからが本番!という、メインの3ピッチが続くのだ!
ー5ピッチ目(5.9)ー
僕は、通常のフリークライミングでなら5.10~5.11前半ぐらいまで
なら、少しは登ってきていたのだが、このクラックのルートは今まで
ほとんどやってきていないのであった・・・。なので、ガイドのNJさんは、
ここを僕にトライさせてくれたのであった~!
抜けそうで怖くて、なかなか決まらない。 やはりこれもメンタルなの
だろうか?!・・・。 それでも、カムをベタ打ちして、何とか登れた!
この5ピッチ目は、僕にとってはかなり嬉しいピッチになったので
あった~~。
かなりの高度感がある!! 足の下を見ると、遥か彼方の下まで
スッパリと落ち込んでいて、クライミングの凄さを感じられるのだった。
ー6ピッチ目(5.10a)-
巨大なフレークのルートだ!! 下部はオフィズス気味に岩の中に
入って登るような感じになり、
それにしてもこのピッチ、ハイライトのルートらしく素晴らしいほどの
高度感だ! 巨大な岩壁を登っている感じがゾクゾクするのである。
しかしこの後、フォローで登る僕が、巨大なフレークに決めたカムが
なかなか抜けないで手こずってしまい、カムが抜けた後にフォール
してしまった!!・・・・。 フォールしたところから上部のバンドまで
スリングを使って登るのが、また手間取ってしまって、アクシデントの
ような感じになってしまったのであった・・・。
(迷惑かけて、本当に申し訳ないですぅ・・・)
ー7ピッチ目(5.8)-
したスグ後なのでショックが顔に出ていたのか、ガイドのNJさんが、
「行きますか? もしダメなら変わりますが?・・・」と聞いてきた・・・。
しかし、ここはさっきのフォールを取り返さなければならない!!と、
何とか勇気を振り絞って(?)リードにトライさせて頂いたのであった~。
チムニーなのでカムは一切使えず、プロテクションは中間にある一つ
だけのリングボルトのみで、かなりランナウトしなければならないので
あった・・・。墜落は許されない!!・・・。なので5.8の優しいグレード
なのだが、かなり怖くて、難しく感じたのであった・・・・。。
そして僕は、チムニー登りもほとんどやったことが無く、ほとんど勘で
背中をズリズリ~として、最後のチョックストーンを越えていったので
あった~・・・。 (いやぁ~、シビレるランナウトだったぁ~・・・)
ー8ピッチ目(5.10b)-
逆イの字になっているクラックを登るルート。あまりホールドも無くて
スラブもあるので、グレードよりも厳しく感じる・・・。 しかし、ガイドの
NJさんは、やはりサクサクっと登って行く・・・。 8ピッチも登ってきて
いるのに、依然として滑らかな登りだ・・・。 僕と言えば、これまでの
ハイライトの3ピッチで、僕はかなり消耗してしまっていた・・・。
腕もかなり疲れてしまっていて、ヘロヘロになっていた・・・。
甘いし、足はスラブに立ち込むスメアリングだし、どちらも甘いので
かなりシビアなクライミングが要求されるルートであった・・・。これで
5.10bって・・・・、瑞牆山マルチ、恐るべしである!!・・・・
振り絞るようにして、何とか登っていったのであった・・・。 ここまで
来ると他の岩場全てが眼下になっていて、本当に素晴らしい眺望
と高度感である!! そしてここに来れているスペシャルな時間を
フツフツと感じられていたのであった~・・・。
ー9ピッチ目(3級)-
歩いて渡りながら登るピッチだ。 落ちることは無いとは思うのだが
一応ロープを付けて渡って登っていった・・・。 そして「屋根テラス」
に到着!! (真ん中に僕が居るのが分かりますでしょうか?・・・)
ー10ピッチ目(5.8)-
があったりしたが、ついに!ここまで来たのだ~!!・・・・。 最後の
ピッチのグレードは5.8と付いているので、ラストを僕がトライさせて
頂いたのだったが・・・、ここまで9ピッチも登ってきていた僕の腕が、
もうパンプしていて限界だった。 なのでいつもならサクサク登れる
簡単な5.8のこのクラックが越えられない!!・・・。最後の最後でも
苦しんだ、「ベルジュエール」なのであった!!・・・・。
十一面岩の頂に!、
立ったのであった~。
幾度と無くフォールを繰り返し、慣れないクラックやチムニーなども
こなし、サクサク登るガイドのNJさんに迷惑をかけ、シビれる程の
ランナウトを少しだけこなして、限界のヘロヘロになりながらも・・・、
こんな僕でも、憧れの十一面岩正面壁を登って頂きに立てたので
あった~~!!!
今回の瑞牆・十一面岩「ベルジュエール」マルチピッチクライミング、
時間は5時間以上もかかり、瑞牆の洗礼を受けた感じだったので、
十一面岩の頂に立てたのは大満足だったのだが、クライミングに
関しては、何だかとても悔しい&情けなくて、また修行しなおして
きますぅ~って感じだったのであった・・・・。
ー下降ー
ラペルダウン(懸垂下降)します。
ここまで約300m程の垂直の岩壁を登ってきたのに、隣からでは
ありますが、登山道で歩いて帰れることにビックリな感じでした・・・。
登山道を約1時間程下りて末端壁の下ぐらいから雨が降り始めて
きました~。まさに!ドンピシャな素晴らしいタイミングで帰って来る
ことが出来ました。
瑞牆山マルチピッチクライミングは、集中力と体力、腕の保持力!、
そして何よりもクライミングのテクニック、どれをとっても今の僕では
全くダメダメでした~。 またいつか、技術を磨いて自分たちだけで
十一面岩へとトライしたいと思いました!!・・・。 また、いつか・・・。
by springbk | 2015-09-08 07:52 | アウトドア